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合格通知を受け取るまで

私学志望者の中には、すべての入試が終了した受験生も居るでしょうが、大学入試は、二月が本番です。合格通知を受け取るまで、家族を含め気の抜けない日々がもうしばらく続きます。受験生にとっては、最後まで集中力を持続させなければなりません。しかし、緊張感を持ち続けることは、ストレスも強まります。そのようなときに勧めたいのが、軽い散歩です。勉強に集中しなければ、と気は焦るのに、ボーッとしてしまうことは、誰もが体験しています。気分転換の一日二十―三十分の散歩は、心のリフレッシュが図れると同時に、大脳の疲労回復効果が高いといわれます。大脳は、受験勉強など非常に密度の濃い知的活動をつかさどるところで、その働きが悪くなると、いくら時間をかけて勉強しても、学習の成果は期待できないそうです。生理学的に、大脳を活性化させるには、十分な酸素と糖分が不可欠。酸素と糖分は、肺と肝臓からそれぞれ大脳に運ばれるわけですが、運び役は血液です。ですから、血液の循環をよくすれば、大脳は活発に働くという図式になるわけで、新鮮な空気を肺に取り入れ、身体を動かすことで、血液の巡りも良くなる散歩が最適なのです。

公開模試の本格シーズン

九月になると、いよいよ公開模試の本格シーズンに入ります。お母さんのなかには六年生の四月から、機会があるごとにお子さんに模試を受けさせる人がいます。その時点、時点でのお子さんの力を知りたい、学力が付いているものか確認したい、受験校を早く決めたい……といった心理からなのでしょうが、まだまだお子さんの実力は今後幾らでも変わります。早い時点の学力で受験校を決める必要はまったくありません。模試を受ける際に問題となるのが、一つの模試を受け続けた方がいいのか、いろんな種類の模試を受けた方がいいのかということです。同じ模試を受け続けるのは、相対的な位置が上昇傾向にあるのか(受験集団のなかで学力が伸びている方か)、下降気味なのか、判断できるというメリットがあります。

海外の論文の追試

数学オリンピックで金メダルを取るような子は意外と数学者にならないし、なったとしても大して伸びないそうだ。というのも、数学オリンピックは問題を解く力を競うもので、問題を作る能力を競っているわけではない。数学者として大成するのは、問題を作る能力に優れた人だという。極端なことをいえば、解けない問題を作ってもいいのだ。フェルマーの最終定理は350年以上も証明することができずにいた。90年代になって証明されたのだが、証明した人の名前はほとんど知られていない。ちなみにイギリス人のアンドリュー・ワイルスという数学者である。証明した人の名前は誰も知らないのに、フェルーの名前は350年以上も残っているし、証明された後も名前が輝き続けているのだ。日本の医学博士の論文も、仮説を立てることより検証に重きが置かれている。実験で有意差が出ればアクセプトされるが、どんなにユニークな仮説を立てても実験で明らかな差がでなければ受けつけられない。「こういう傾向があると思われる」という結論ではダメで、もう一回実験をやり直せと言われてしまう。いきおい証明しやすいことばかり試すようになるから、ユニークな論文が出ようがない。海外の論文の追試のような話ばかりになってしまう。